患者の行動変容を促す指導のコツ:動機づけ面接の考え方
「減塩してください」と伝えても続かない——生活習慣の指導は、正論だけでは行動が変わりにくいものです。動機づけ面接や行動科学の考え方を、療養計画書の行動目標づくりに活かすヒントを紹介します。
「指示」より「引き出す」
動機づけ面接の基本は、こちらが一方的に指示するのではなく、患者自身の「変わりたい理由」を引き出すこと。患者が自分の言葉で目標を語ると、実行につながりやすくなります。
使える声かけの例
- 「この中で、始められそうなことはどれですか?」(選択を委ねる)
- 「もし変えるとしたら、何から?」(本人の考えを引き出す)
- 「うまくいっていることは?」(できている点を認める)
行動目標は「小さく・具体的に」
- ✕「運動する」→ ○「食後に15分歩く」
- ✕「減塩する」→ ○「麺の汁を半分残す」
- 達成できたら少しずつステップアップする
療養計画書の「②行動目標」は、まさにこの“小さく具体的な行動”を書く欄。患者と相談しながら選ぶのがポイントです。
継続を支える工夫
- 家庭での記録(血圧・体重)をセルフモニタリングにつなげる
- 次回に達成状況を一緒に振り返り、できたことを認める
- できなかった時は責めず、目標を現実的に調整する
※本記事は一般的な情報提供です。指導内容の適否は患者の状態により異なります。担当医師・多職種の判断でご対応ください。